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設計者と住み手

 建築の設計という仕事は使いやすいプランや空間構成の建築計画、建築基準法をはじめとする多くの法律、建築構造についての力学的知識、各種工法や材料コストなどの建設物価、風土にあった家を作るための地域の気象条件への理解など、数多くの専門知識を必要とするもの。そうした知識は業務として専門的に追求し、多くの経験をつまなければ得られないもの。

 その意味で、建築設計は医師や弁護士などと同じく専門的な職能である。すぐにまねできるものではない。
 しかし、設計者が図面を引いた住宅には設計者本人が暮らすわけではない。そこには建て主という別の住み手が生活する。

 設計者がいくら想像力を働かせても、他人の生活スタイルを全面的に理解、予測できるということはありえず、設計者はその家の生活場面において、基本的には他人でしかない。寝るのは布団がベッドが、食事は食卓かちゃぶ台か夫婦の寝室は一部屋か二部屋か、子供部屋は個室化共同か、家族が増えたときはどうするのかなど・・・。

 これらを聞いて、それを図面に反映させることは設計者の仕事であるが、すべてを聞き出すのは難しいでしょう。それがわかっているのは建て主だけ。住み手こそが主人公で住宅で生活する主体的な専門家である。

 だとすると、住宅が建て主の生活にふさわしく住みよいものであるためには、生活の専門家である住み手と家作りの専門家である設計者が住み手のための住宅を作るという同じ目標に共同して取り組み、それぞれの専門的な知見から意見を出し合ってよりよい住宅を設計していくという姿勢が重要だ。

 建て主・住み手と設計者が協力し合って設計され、技術力のある施工者が工事を担当し、設計者が建て主のためにきちんと工事監理をしたときにこそ、良い住宅は作られるのだ。

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